【医師監修】インスリンがうまく働かない!「インスリン抵抗性」って?

インスリンの働きと高血糖状態

食事によって吸収された糖は血液中を流れ、体内をめぐっています。
この糖が細胞に取り込まれる場面で作用するのがインスリンです。

インスリンが正常に作用すると細胞中に糖が取り込まれ、そのぶん血液中の糖、つまり「血糖」の値が低下します。
インスリンが作用しないと糖は細胞の中に入ることができず、いつまでも血液の中を流れ続けてしまいます。
これが高血糖状態です。

インスリンが作用していない2つの場合

「インスリンが作用していない」状態は、①インスリン分泌に問題がある場合と②インスリン抵抗性の問題がある場合という2つの場合に分けられます。

① インスリンの分泌不全
インスリンの分泌不全とは、インスリンの分泌そのものが正常になされていない場合をさします。
インスリンは膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞でつくられますが、例えば1型糖尿病の患者さんではこのβ細胞が破壊され、インスリンを分泌することができない状態です。β細胞が破壊される原因についてはいまだ明らかにされていません。

② インスリン抵抗性
インスリン抵抗性とは、インスリンそのものは分泌されているのですが、細胞中に糖を取り込む本来の働きがうまく行われない場合をさします。血中のインスリン量に対して働きがよくない、という状態です。2型糖尿病の患者さんにはインスリンの分泌不全だけでなく、このインスリン抵抗性が大きく関わっています。

インスリン抵抗性が生じる原因には内臓脂肪の過剰な増加が関連しているともいわれていますが、明らかにはされていません。インスリン抵抗性があると、初期には作用不全を補うためβ細胞から大量のインスリンが分泌されます。しかしこの大量分泌はβ細胞の疲弊をまねき、やがて反対にインスリンが分泌されなくなる悪循環に陥ってしまいます。

「インスリン抵抗性」をはかる指標とは

インスリン抵抗性をはかる指標としては、HOMA-IRが一般に用いられています。
この指標は以下の計算式で導かれます。

空腹時インスリン値(𝜇𝑈/ml) ×空腹時血糖値(mg/dl)/405

HOMA-IRの数値が1.6以下なら正常値、2.5以上でインスリン抵抗性ありとされます。

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