絶対におさえておきたい!ガイドラインに基づく糖尿病の予防と治療法

糖尿病を患っている方は、糖尿病のガイドラインを見聞きしたことある方も多いと思います。
しかし、内容が膨大で専門用語も多く、難しいと思われた方も多いのではないでしょうか。

ここでは、2014年の糖尿病ガイドラインの中の「予防と治療」について、重要な数値と食事・運動療法の面から、分かりやすく説明していきます。

血糖・血圧の目標値を知り、糖尿病の進行や合併症を予防しよう ~定期検査を欠かさずに~

糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度、すなわち血糖値が慢性的に高い状態です。
血糖値が高いと、血液がドロドロになったり、血管や神経にダメージを与えてしまいます。
たとえば、眼の血管に障害が起こると視力の低下や失明したり、腎臓の血管に障害が起こると糖尿病腎症、酷い場合には腎不全で透析が必要になることもあります。
これらは糖尿病の合併症で、全身に悪影響が及んでくるのです。

また、高血圧を併発していると、そういった合併症のリスクがさらに高まります。
そこで重要なのが、血糖値と血圧のコントロールです。自分の検査結果の数値と照らし合わせ、上回っている場合には、目標値に近づけるよう、治療を行っていく必要があります。

血糖・血圧コントロールの目標値は次のように設定されています。

血糖コントロール

・血糖値正常化を目指す場合(低血糖などの副作用のない人):
HbA1c(NGSP)6.0%未満
⇒空腹時血糖値110mg/dl未満 食後2時間血糖140mg/dl未満が目安

・合併症の予防の観点からみた場合:
HbA1c(NGSP)7.0未満
   ⇒空腹時血糖値130mg/dl未満 食後2時間血糖値180mg/dl未満が目安

・年齢や副作用などにより治療の強化が難しい場合:
HbA1c(NGSP)8.0%未満
   ⇒空腹時血糖値160mg/dl未満 食後2時間血糖値220mg/dl未満が目安

※HbA1cとは、1~2ヶ月間の血糖の状態が反映されたもの

血圧コントロール

130/80mmhg未満が目標

糖尿病は初期の段階では症状が出づらいので、特に症状がない場合にも定期健診を受け、数値を知ることが重要です。
次の項目に当てはまる人は、糖尿病の発症リスクが高く、特に定期的な血液検査が勧められます。

 

① 45歳以上
② 肥満、運動不足、糖尿病の家族歴、妊娠糖尿病の既往、高血圧、脂質代謝異常、心血管疾患など、インスリンの効きを悪くする要素を持つ場合

定期検診を受けるとともに、自分の食生活や運動習慣を見直し、糖尿病の予防、また早期治療に努めましょう。

食事療法(摂取エネルギー量や摂るべき栄養素)を正しく理解しましょう

食事で糖分を摂取すると、体の中で消化されブドウ糖に変化します。
過食をしたり、炭水化物を多く摂り過ぎると血糖値も上昇してしまうため、自分に合った摂取エネルギー量(食べても良い食事量・カロリー量)や摂るべき栄養素を正しく理解することが大切です。

まずは自分の標準体重を計算してみましょう。
 標準体重(kg)=[身長(m)]²×22

次に1日の摂取エネルギー量の目安を計算してみましょう
 1日の摂取エネルギー量=標準体重(kg)×身体活動量

   

                              

身体活動量とは体重1㎏あたり必要なエネルギー量
<必要エネルギー量>
25~30・・・デスクワークが中心の仕事であったり家事など軽い労作の人
30~35・・・立ち仕事が多い職業など普通の労作の人
35~  ・・・力仕事など重労作の人

自分の1日の摂取エネルギー量が計算できましたか?
ただし、上記の計算式は目安となるもので、年齢や肥満度などによっても摂取エネルギー量は変わります。また食事療法を行う際には、医師や管理栄養士の指示を受け、摂取エネルギー量だけではなく、摂るべき栄養素などについても指導を受けましょう。

運動療法を行い、合併症の発症を予防しよう

運動は、血液中のブドウ糖を消費し血糖値を下げたり、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きをよくするなどの効果があります。
また運動不足で心肺機能が低下すると、糖尿病の合併症である心筋梗塞や狭心症の発症や死亡率が上昇するとも考えられています。

食事療法と運動療法を組み合わせることで、効果的な血糖コントロールができ、合併症の予防にもなります。
具体的な内容としては、「ややきつい」と感じる程度の有酸素運動を20~60分程度行うことが推奨されています。
これをできれば毎日、少なくとも週に3日程度は行いましょう。
運動により血糖値を下げる効果が持続するのは、12~72時間程度のためです。
ただし、合併症の有無・進行度、その他の持病によっても、運動の仕方に配慮が必要になるので、医師の指示を確認しましょう。

食事療法や運動療法の必要性を理解し、糖尿病や合併症の進行を予防しましょう

糖尿病は、血糖・血圧コントロールや食事・運動療法をしなければならないことをご存知の方は多いと思います。
数値の目標値や、「なぜ食事療法や運動療法が必要なのか」ということをきちんと理解しながら取り組むことで、効果的に予防ができたり、よりよい治療につなげることができます。
不明な点などは、受診時に医師や看護師に相談するなどして、糖尿病という病気やその予防・治療に対する理解を深めていきましょう。

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