急な体重減少は糖尿病の危険信号。 ~糖尿病と体重の関係性とは?~

運動も食事制限もしていないのに痩せていくワケ

糖尿病の食事療法や運動療法を適切に行っていれば、多くの糖尿病患者さんは緩やかに、健康的に痩せていきます。
しかし、特に運動も食事制限もしていないのに急激に体重が減っていく場合、糖尿病がかなり進行しているかもしれません。

なぜ、糖尿病で急激な体重減少が起こるのでしょうか?

インスリンは単に血糖のコントロールを行うだけでなく、栄養分を体内の細胞に取り込ませ、貯蔵する働きも持っています。
長い間高血糖状態が続くと、膵臓(すい臓)に大きな負担がかかり、膵臓から分泌されるインスリンの量が減少します。その結果生命維持に必要な栄養を体内に貯めこむことができなくなり、栄養をとりこまず体外に排出してしまうようになります。

初期段階では、体が「栄養が足りない」と察知し、脳から「栄養を供給せよ」という指令が出されるので、激しい食欲をもたらし、必要以上に栄養を溜め貯込もうとします。
ですが、体の中ではどんどん必要な栄養が排泄され、余分な脂肪分だけが溜め込まれるために、一時的に体重は急激に増えていきます。

その状態がさらに進むと、体は「いくら食べても栄養が供給されない」と察知し、次は体についた余分な脂肪から、栄養を供給しようとします。
結果、体についた脂肪を燃やして生命維持を図るのでどんどん痩せていくのです。

痩せて「ラッキー!」は大間違い

体重減少の定義は、6か月で5%以上の体重減少が目安。
それ以上になると生死に関係する減少とされています。
例を挙げると、体重65kgの人が何もしていないのに半年で61.75kg以下に体重が減ったら要注意ということです。

また、痩せ型~普通体型(BMI25以下)の人の場合、ダイエットや食事、運動療法をせずに10%以上体重が減少したときには、早めにその原因を突き止め、適切な治療を行なう必要があり、さらに20%以上になると、たんぱく、エネルギーの欠乏、栄養障害、多臓器障害を併発している場合もあるため、すぐに治療が必要になります。

(臨床検査のガイドライン2012:http://jslm.info/GL2012/17.pdf)

ダイエットもしていないのに急激に体重が減少するのは、必要な栄養素が体に供給されない状態に陥っている証拠。
痩せたからといって糖尿病が改善したと思うのは大きな間違いです!
その逆で、生命維持にも関わる危険な状態の場合もあることを知っておきましょう。

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