【医師監修】糖尿病が原因で眠い・・・?糖尿病と眠気の意外な関係

睡眠不足・睡眠の質低下が糖尿病リスクを上げる

糖尿病では、上述の睡眠時無呼吸症候群以外にも睡眠の質が落ちやすいという背景があります。

糖尿病合併症の一つである神経障害により、手足の痛みやしびれなどの不快感が生じれば、それが原因でぐっすり眠れないということも起こり得ます。
また、身体の働きを支配する自律神経に障害が及べば、便秘・下痢を繰り返したり、身体の一部分だけ異常に汗をかいたりすることもあります。
これらも不快な症状なので、夜間に起これば睡眠の障害になる恐れがあります。

また、睡眠不足、睡眠の質が低下すると糖尿病リスクを上げてしまうということをご存じでしょうか?

あるアメリカの研究において、睡眠の質が低下した人では、朝食前の血糖値が23%高く、空腹時インスリン値が48%高い結果が出ました。
国内でも、患者1日の平均睡眠時間が5時間以下の人では、7時間以上の人と比べて糖尿病発症リスクが5倍以上高くなり、睡眠不足を感じている人はそうでない人より6.76倍糖尿病の発症リスクが高まったという研究報告があります。

なぜ睡眠障害が糖尿病発症リスクを上げるのでしょうか?

睡眠時間が短すぎる人では、インスリンの効きが悪くなる(インスリン抵抗性)傾向にあり、高血糖になりやすいということが挙げられます。
また、夜睡眠がきちんと取れていないと生活リズムが乱れがちになり、体内時計が乱れ、インスリンを分泌する膵臓のランゲルハンス島の働きをも狂わせ、血糖値を上げることが動物研究により明らかになっています。

さらに、十分な睡眠が取れないと、自律神経のバランスが乱れがち。
自律神経バランスの乱れにより、食欲抑制を担う「レプチン」というホルモンが分泌されにくくなる点も注目したいところです。
食欲が亢進して食べ過ぎてしまうことは肥満や糖尿病発症の要因となり得るからです。

規則正しい生活を心がけ、睡眠不足、また睡眠の質が低下しないよう心がけましょう。

神経障害によって眠りの質が低下している場合は、手足の痛みやしびれに対しては鎮痛剤や筋肉の緊張を抑える薬が、胃腸症状に対しては整腸剤が処方されるなど、適切な処置を行えば睡眠の質も改善を期待することができます。

ひどい眠気は、早めに医師に相談を

このように、糖尿病患者さんが眠気を感じる場合、ただの睡眠不足以外にも原因が考えられます。

まず、眠気の原因として注意したいのが「低血糖」と「睡眠時無呼吸症候群」。
低血糖はその場で早めに対処する必要がありますし、その他にも昼間の眠気がひどい、体調不良を伴う場合は、自己判断をせず早めに医師に相談しましょう。

そして、睡眠障害は糖尿病リスクを上げてしまうため、普段の睡眠を疎かにせず、きちんと眠れるようにすることが大切です。
夜間の良眠を妨げる症状があれば、医師に相談し適切な治療を受けましょう。

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