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【医師監修】糖尿病で入院!?病院では一体どんな治療が行われているの?

日頃の生活で血糖値の改善を図っている方、投薬などの糖尿病治療を開始している方にとっては、「糖尿病で入院した」という話を周囲で耳にすると気になりますよね。
糖尿病の入院にはいくつかのタイプがありますが、具体的にどのようなものがあり、どういった治療が行われるのでしょうか?

今回は、糖尿病の入院についてご紹介したいと思います。

主に「検査・教育・治療」の3種類に分かれる糖尿病の入院

平成20年の厚生労働省の統計によると、糖尿病による入院患者は2万6200人でした。
糖尿病を主疾患として治療している患者は21万4200人なので、糖尿病患者さんのうち10人に1人が入院している計算になります。

糖尿病の入院には主に3種類のタイプがあり、「検査・教育・治療」に分かれます。

一般的に入院と言えば、どこか具合の悪いところの治療する、または手術などを受けるという印象が強いものですが、「検査・教育入院」という、いわゆる治療目的ではない入院も多く見受けられるのは糖尿病の特徴と言えます。

それでは、具体的にそれぞれの入院生活ではどのような治療が行われるのかを見ていきます。

膵臓の状態や合併症をチェックする「検査入院」

まず、「検査入院」とはどのようなものなのでしょうか。

最初に、糖尿病における大きな問題として、高血糖の状態が続くことで起こる合併症にあることを知っておかなければなりません。
糖尿病そのものは自覚症状が少ない病気です。

そのため、知らず知らずの間に動脈硬化や、糖尿病腎症、網膜症などの全身にわたる合併症を起こすのが怖いところなのです。
そして、これらの合併症は血管や神経がダメージを負い、変性してしまうことによって起きるため、一旦起きてしまうと完全に元のように治ることはありません。

合併症や各臓器へのダメージの状態を早めに知り、対処するために行われるのが検査入院です。
検査入院では、膵臓のインスリンを分泌する機能などの機能検査や、腎臓や視神経など糖尿病で特に侵されやすい臓器の検査も行います。
入院期間はおよそ3日~1週間程度で、入院のタイミングは医師によって決められます。

糖尿病合併症を疑う症状(視力低下、下肢しびれ、歩行時の下肢痛など)がみられた場合や、動脈硬化を起こしやすいとされている高血圧や肥満などのある糖尿病患者さんに検査入院が薦められることが多いようです。
また、退院後の栄養指導や運動療法などの指導も行われ、糖尿病治療のための正しい生活習慣を学ぶ「教育入院」(次に詳しく解説します)を兼ねることもあります。

疾患や生活習慣を学んで血糖コントロールを目指す「教育入院」

次に、「教育入院」について見ていきます。
教育入院とはあまり聞きなれない言葉ですよね。
教育入院とは一言でいうと、糖尿病治療のための、食事や運動などの生活習慣を学ぶ(教育してもらう)ための入院です。

生活習慣病である糖尿病は生活習慣や食生活の改善がとても大切です。
しかし、長年の習慣はなかなか変えづらいもの。
そして糖尿病にかかると、日常的な食事や生活における注意点など、学ばなくてはならないことが一気に増えて糖尿病患者さんの負担はとても大きくなります。
かといって正しい知識を得られず、間違った生活習慣を続けて糖尿病を悪化させることも心配です。

そこで病院で一定期間生活し、糖尿病に関する正しい知識や生活習慣を得て、退院後も糖尿病患者さん自身で継続できるレベルを目指す「教育入院」が多くの病院で実施されています。

初めて糖尿病にかかった方の他にも、これまでの治療経緯で血糖などのコントロールが思わしくない方に教育入院が薦められます。
教育入院による生活改善で血糖コントロールが改善した例もあるので、気になる方は一度医師に相談してみてはいかがでしょうか?

入院中は糖尿病教室と呼ばれるものに参加し、疾患についての知識や治療法、低血糖時の対処法などを学びます。
医師・看護師によるケアの他に、栄養士による食事指導、薬剤師による薬物療法指導など、多方面の専門家によるアドバイスを受けることができます。

また、前述の検査入院のメニュー(膵臓機能検査、合併症検査など)を同時に行う病院もあります。
入院期間は1~2週間のところが多いようですが、3~5日程度の短期入院プログラムを実施している病院もあります。

緊急性を要することが多い「治療入院」

先に見てきた検査入院や教育入院では、緊急性を要さない場合がほとんどです。
しかし、糖尿病の急性合併症の発症などによる治療を行うため入院が必要となることもあります。

これを「治療(通常)入院」と呼び、高血糖による昏睡・糖尿病性ケトアシドーシス(インスリンが不足したときに起こる、脱水や・意識障害・ショックや昏睡などのことです。インスリン分泌が絶対的に不足しやすい1型糖尿病に多い。)・痙攣などの緊急を要するものです。

これらの症状は速やかな対処を行わなければ命に関わることもあるため、入院治療により集中的に治療が進められます。

血糖コントロールで最悪の事態を防ごう

「検査・教育・治療」の3つの異なるタイプの糖尿病の入院をご紹介しました。

糖尿病で一番防がなくてはならないのは、血糖コントロール不良により治療入院が必要となる緊急事態を招くこと。
そして、動脈硬化をはじめとした糖尿病の合併症も注意していかなければなりません。

これらを防ぐカギは、血糖コントロールにあります。
血糖コントロールのためには糖尿病やその治療に対する正しい知識を理解し、適切な生活習慣を日々実践することが大切です。

最近糖尿病と診断された方でまだ教育入院をされたことがない方は、一度調べてみることも良いでしょう。
特に食事面においては、カロリー計算のもとに作られた食事を毎日食べるので、どれくらいの量と内容が適切かを体感的に知ることができます。

また教育入院などで栄養士の方から食事についての話を聞くことがあるかと思いますが、その際に夫婦、あるいは食事を作ってくれている方と一緒に話を聞くようにした方が、日常生活での食事のコントロールがしやすくなります。

膵臓のインスリンを作る細胞がダメージを受けているためにインスリンの量が絶対的に不足する1型糖尿病の方や、生活習慣の改善だけでは血糖コントロールが難しく糖尿病治療歴が長い方は、検査入院で定期的に膵臓の状態や合併症をチェックしておくと良いでしょう。

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