【医師監修】糖尿病患者さんが気をつけたい「しもやけ」!長引く痛みは動脈硬化の可能性も
しもやけと勘違いしやすい動脈硬化
しもやけと間違われやすい、冷えや痛みを感じる疾患に、閉塞性動脈硬化症があります。
閉塞性動脈硬化症は糖尿病患者さんに起こりやすく、初期症状としては手足が冷たく、青白くなり、歩くとふくらはぎに痛みが生じます。症状が進行すると安静時にも痛むようになり、さらに重症化すると潰瘍ができて壊死に至ることもあります。
冷えや痛みが長く続く場合には、こうした疾患が隠れている可能性もありますので、医師の診療を受けるようにしましょう。閉塞性動脈硬化症は、触診とABI検査、下肢動脈エコー、造影CR、血管造影検査などによって診断されます。
暖房で起こりがちな足のトラブル
しもやけを予防するには足先をあたたかく保ち、血行をよくすることが大事です。しかし、こたつ・あんかや湯たんぽなどの足をあたためる暖房器具は、糖尿病患者さんにとって注意が必要です。
足先だけをヒーターに近づけたり、長時間あんかや湯たんぽをあてるといったことは避けましょう。神経障害を発症している場合には、やけどが生じていても気づくのが遅れがちです。
足病変の予防にはフットケア外来も
足病変につながる症状がないかどうかをチェックし、糖尿病患者さんの足のケアをフォローしてくれる場所として、医療機関によっては「フットケア外来」が開設されています。
足のトラブルを未然に防ぎ、また傷などができてしまった場合には早期に対応するため、ぜひフットケア外来を活用してください。
まとめ
糖尿病患者さんにとって、しもやけは痛み・かゆみが悩みの種となるだけでなく、水ぶくれや潰瘍から二次感染を起こし、足病変につながる可能性もあります。しもやけになりやすい手先・足先をしっかりあたため、マッサージするなど、血行をよくして予防に注意しておきましょう。
また、糖尿病患者さんは動脈硬化を起こしやすい状態にもあります。痛みが長引くなど、違和感を感じたときには、かかりつけ医を受診してください。