治療と予防コラム

血圧は高い・低いだけを見るだけではダメです。適正な上下差を知りましょう


上と下とはどういう意味?血圧の基礎知識!

心臓はポンプの役目をしており、血液に圧力をかけて血管に血液を送り出します。
まず動脈を通って全身に酸素を送り、次に静脈を通って二酸化炭素や老廃物を回収していき心臓に戻ってきます。
このような血液循環で生命を維持しています。

血圧とは、血液が血管の壁を押す力のことです。
心臓から送り出される血液の量と血管の硬さによって血圧が決まります。
例えば、心臓から送り出される量が多ければ血圧は上がり、血管が柔らかければ抵抗が少なくなるので血圧は下がります。


血圧を測定すると上と下の数値が出てきます。
「上の数値」とは、収縮期血圧といい、心臓が収縮すると血液が血管に送り出され血管に高い圧力がかかります。
このときの血圧のことです。
「下の数値」とは、拡張期血圧といい、心臓が血液を送り出したあとにいったん拡張し、肺などから血液を吸い込みます。
このときの血圧が最も低くなる数値のことです。


(図)高血圧ガイドラインに基づく血圧の目標値
 診察室血圧家庭血圧
若年者・中年者130/85mmHg 未満125/80mmHg 未満
高齢者140/90mmHg 未満135/85mmHg 未満

糖尿病患者
慢性腎臓病
心筋梗塞後患者

130/80mmHg 未満125/75mmHg 未満
脳血管障害患者140/90mmHg 未満135/85mmHg 未満

(注)診察室血圧:診察室で測定する血圧。家庭で測定するよりも医師を前にすると緊張することが影響し、高値であることが多い。
  家庭血圧:家庭でリラックスした状態で測定する血圧。
 ※日本高血圧学会を引用・抜粋


血圧の上下差の適正値は?

血圧の上と下の解説の次は上下差(脈圧)について解説しましょう。
血圧の適正値を知るためには、脈圧以外に、平均血圧も大切な数値です。
拡張期の血圧と収縮期の血圧の平均値を出すことで、平均的に動脈にかかっている圧力が計算できます。


☆脈圧とは心臓に近い太い動脈の動脈硬化をチェックする指標
脈圧=上の血圧—下の血圧
*60mmHg以上の方は、心臓に近い太い血管に動脈硬化の恐れがあります。

☆平均血圧とは細い血管の動脈硬化をチェックする指標
平均血圧=(上の血圧−下の血圧)÷3+下の血圧(正常90未満)
*90以上の方は、心臓から遠い細い血管に動脈硬化の恐れがあります。
(出典:湧永製薬HP「私の脈圧は大丈夫?」より
高沢 謙二 東京医大八王子 医療センター病院長)

血圧を測定すると、血圧の上と下の数値のうち、どちらか一方だけ正常範囲におさまっているけれど、もう一方は正常範囲ではないという場合があります。

例)血圧160/80の人
上は少し高いですが下は正常範囲です。
しかし、この状態で放っておくのは危険なのです。
脈圧=160—80=80
平均血圧=(160—80)÷3+80=107

この計算結果より、この例の場合では、心臓から近い血管も遠い血管にも動脈硬化が進行している恐れがあると見なければなりません。
動脈硬化がさらに進行すると心筋梗塞や脳梗塞が高まり命にかかわってきます。

つまり、糖尿病で高血圧を合併している患者さんは、このまま放置しておくと動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞のリスクがきわめて高いのです。
それを食い止めるためには、日々の血圧チェックを欠かさず、血圧の上下差(脈圧)や平均血圧を知ることが大切だということです。

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