【医師監修】糖尿病について正しく理解しよう!~1型糖尿病について~

1型糖尿病の特徴と2型糖尿病との違い

まず、1型糖尿病と2型糖尿病の違いを簡単に見てみましょう。

【1型糖尿病】
原因:すい臓にあるβ細胞と呼ばれる細胞から血糖値を下げる働きを持つインスリンが分泌されるが、おもに自己免疫疾患としてβ細胞が破壊されることによって、インスリンが分泌されなくなり、発症する。

家族歴:遺伝はごく少数。詳しい発症メカニズムは未だ解明されていない。
発症年齢:主に小児から思春期に発症することが多い。ごく少数は中高年でも発症する。
肥満との関連性:肥満とは関係がない。また生活習慣にも関わらない。

【2型糖尿病】
原因:インスリン分泌の低下、インスリン抵抗性を引き起こす何らかの遺伝的な原因や、食べ過ぎ(特に高脂肪のもの)や運動不足、肥満などの生活習慣の乱れや、ストレスや加齢も原因として発症する。

家族歴:家系血縁者による遺伝が関係している。
発症年齢:中高年での発症が多い。しかし近年では、小児や若年層の発症も増加傾向にある。
肥満との関連性:肥満は一つの原因であると考えられ、肥満体型または過去に肥満であった人では起こりやすい。ただし痩せ型の場合にも発症する。

1型糖尿病は、インスリンを分泌するすい臓のランゲルハンス島β細胞の大部分が破壊されることによって発症します。
私たちの体内では、身体を防御する働きを持つリンパ球によってあらゆる菌やウィルスから身を守っています。

本来ならばこのリンパ球が自分自身の臓器や細胞を攻撃することはありません。
ですが、ごく稀にウィルス感染などをきっかけにリンパ球が過剰に活性化して、自分の細胞を破壊してしまうことがあります。
このような状態を「自己免疫疾患」と呼びます。

「自己免疫疾患」には1型糖尿病以外にも、橋本病、バセドウ病といった甲状腺の病気や、関節リウマチやエリテマトーデスなどの膠原病などがあり、1型糖尿病の人がこれらの病気を併発することもあります。

このように、生活習慣の影響が大きい2型糖尿病に対し、1型糖尿病は自己免疫疾患のため両者は原因が大きくちがうということがわかります。

1型糖尿病の主な症状

1型糖尿病は、発症しても自覚症状が表れにくい2型糖尿病と違い、発症時に明らかな糖尿病の症状(口の渇き、多飲、多尿、疲労感など)が見られるケースが大半です。

また、発症後、症状が進行するのも早く、場合によっては極度のインスリン作用不足によって糖尿病ケトアシドーシスという急性合併症を引き起こしたり、急に1型糖尿病を発症する劇性1型糖尿病に陥る場合もあります。
重症の場合意識障害から命の危険にも及ぶため、症状がみられたらすぐに病院を受診することが大切です。

ですが、一方で徐々に病状が進行する緩徐進行1型糖尿病もあるため、診断、発見の難しい場合もあります。

劇症1型糖尿病については、一般的な糖尿病症状のほか、70%以上の確率でかぜの様な症状や、腹痛、嘔吐気、悪心などの腹部症状がみられ、その症状がみられてから子供なら2、3か月~半年、大人なら1週間前~10日前程度で1型糖尿病を発症するケースが多くみられます。(劇症1型糖尿病調査研究会報告)

通常の健康診断の空腹時血糖値やヘモグロビンA1c値が正常値でも、あるとき突然に発症するのが1型糖尿病最大の特徴です。

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