治療と予防コラム

糖尿病のよくある誤解を解決! 2型糖尿病ってどんな病気?〜Q&Aその2〜

はじめに

今回は、前回に続いて2型糖尿病の素朴な疑問を解決していきます。
1型糖尿病との違いや糖尿病という病気について、よくある誤解などをQ&A方式でまとめました。

Q1 2型糖尿病って1型糖尿病と何が違うの?

★A1

糖尿病は、成因(発症メカニズム)により1型糖尿病、2型糖尿病の2つに大きく分類されます。
そして、発症メカニズムは異なるものの、どちらも同じ様な症状を呈します。
血糖値が高い状態が続き、様々な臓器に影響が出て来るのが糖尿病ですが、その代表的な自覚症状に、喉が乾く、水分をたくさん摂る、尿量が増える、疲れやすい、急激な体重の減少などがあります。

また、1型2型ともに遺伝要因が発症にかかわっていますが、その関与の程度は2型糖尿病の方が大きくなっています。
1型糖尿病の成因である「自己免疫疾患、遺伝因子」というのは、この場合においては、遺伝要因に加え、ウイルス感染などの環境要因が加わり、それが引き金となって自己免疫が過剰に働き過ぎてインスリンを分泌する膵臓β細胞を破壊しはじめてしまう疾患をいいます。
一方、2型糖尿病の成因は「遺伝要因によるインスリン分泌障害」と「生活習慣などの後天的環境要因によるインスリン抵抗性」の2つが関与しており、一人一人その関与の程度が異なるのが特徴です。

<1型糖尿病と2型糖尿病の比較>2型糖尿病 (参考;メディックメディア発行「病気が見える3」第3版「糖質代謝異常総論 糖尿病より」)

Q2 糖尿病の薬を使い出したら一生飲み続けることになるの?

★A2

2型糖尿病の治療の基本方針は「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の3つです。
糖尿病と診断されても、薬を飲む必要がない軽症の方もいれば、インスリン療法の必要な重症の方までいろいろな状況の方がいらっしゃいます。
コツコツと治療に取り組んで、血糖コントロールの目標を達成し、それを維持し続けることができれば糖尿病と上手にお付き合いができているということになります。
そうなれば、運動療法や食事療法だけで薬に頼る必要がなくなるまで改善することも可能です。

しかし、糖尿病と診断されても放ったらかしで治療せず、知らないうちに重症化していってしまうと、糖尿病の改善までに相当の努力と時間が必要となってしまいます。

ですから、糖尿病と診断されたらなるべく早くに治療を開始することが大切です。

Q3 糖尿病は一生治らない病気なの?

★A3

糖尿病は一生お付き合いする病気です。
では、一生治らない病気なのでしょうか?
糖尿病の診断基準は厳格に定められていますが、実は完治の基準は定められていません。

そこで、血糖コントロールが上手くいっており、正常範囲内の血糖値を維持できていれば糖尿病は落ち着いていると言えます。
つまり、「糖尿病は治ったよ!」という人もいるかもしれないという状態です。
例えば風邪の場合は、発熱、咳、鼻水などの症状がおさまれば完治したと言えますよね。湿疹であればブツブツが完全に治れば完治です。
そういった病気とは違って、糖尿病の場合は、油断すればまた血糖値が上がり重症化する恐れがあるため「完治」とはいえないのです。
高血圧も同様に完治とは言い難い病気です。

他にも、水疱瘡を例にとると、水疱瘡は子供の頃に一度罹ると大人になったら罹らない!と、言いますが、実は水疱瘡が治っても、それは症状がおさまっただけで、体の中にウイルスはずっと潜んでいるのです。
水疱瘡のウイルス(ヘルペスウイルス)は、免疫力が正常の時は、おとなしくしているだけなのです。
しかし、加齢や何か他の病気が原因で免疫力が低下すると、大人になってから帯状疱疹となって湿疹が出て来ます。これが再発です。

糖尿病も同じです。
糖尿病は「一生治らない病気」とネガティブに捉えがちですが、食事療法と運動療法でコントロールがきっちりとできていれば、安定した日常生活を送ることができるのです。
毎日の洗顔、ひげ剃りなどの日課と同じように生活の一部として糖尿病とも上手にお付き合いしていきましょう。

まとめ

今回は、2型糖尿病について、よくある誤解されやすい点を中心に解説しました。
糖尿病と上手に付き合っていくには糖尿病について誤解しないこと、良く知ることが大切です。

PR注目記事

健康道場「うまくつきあう80kcalショコラ」
健康道場「緑のサラナ」

糖尿病クイズ 〜あなたはどのくらい知っている?〜

糖尿病QUIZ!(基礎知識編)

糖尿病になりやすいのはどこの国の人でしょう?
1. 日本
2. アメリカ
3. オランダ

糖尿病とうまくつきあう

糖尿病ニュース

座りっぱなしは健康への悪影響が!立ち上がって運動を

みなさんは1日の中でどのくらい座って過ごしていますか? 体をあまり動かさない座ったままの時間が長いと、血液がドロドロになり、動脈硬化が進みやすくなるおそれがあるという研究が発表されました。 詳 ...

健康的な生活は朝食から!動脈硬化の予防にもつながる!

忙しいとついつい抜いてしまいがちな朝食ですが、健康のためにはしっかり食べる事が重要です。 朝食を抜く習慣のある人は、朝食をしっかり食べる習慣のある人に比べ、動脈硬化を発症する可能性が2倍に高まるとい ...

その他の記事

座り過ぎは糖尿病リスクを高める!? 立って過ごす時間を増やそう

デスクワークの仕事が多い方の中には、1日のうち長時間を座って過ごしているという方も多いのではないでしょうか。しかし、座っている時間が健康に与える悪影響を指摘する研究も多く存在します。座っている時間が長 ...

早食いを改めることで糖尿病リスクが低下? 食事にかける時間と健康の関係

食事は健康を維持する上で重要な要素であり、栄養バランスのとれた食事は糖尿病の食事療法においても基本です。しかし、食事の取り方までは意識していないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 食事 ...

買い物弱者は健康のリスクが高い。国が推奨する対策とは?

近年、買物環境の悪化に見舞われる「買物弱者」と呼ばれる人の数が増えています。この問題は多くのリスクを含んでおり、その1つとして健康状態の悪化が指摘されています。 日々の買物は食事の充実や生きがい ...

世界糖尿病デーの重要なテーマに。女性が糖尿病に注意しなければいけない理由は?

11月14日は、「世界糖尿病デー」です。これは、インスリンを発見したカナダのバンディング博士の誕生日を由来としており、1991年にIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機関)によって制定しました。 ...

特殊構造のマットレスが糖尿病の治療に期待。睡眠の質と症状の関係は?

寝具ブランドのひとつ、「東京西川」は自社商品である特殊構造のマットレスを用いた共同研究を行い、糖尿病予防につながる効果が期待できることを明らかにしました。この研究で得られた結果は、睡眠の質が糖尿病のリ ...

東京都が新ガイドラインを策定。健康寿命を延ばす12か条とは?

高齢化が進む昨今、高齢でも健康的な生活を送ることができる「健康寿命」が、以前にも増して重要な課題となっています。こうした状況の中、東京都健康長寿医療センターは、長年にわたる疫学研究の成果を元に、健康寿 ...

一覧に戻る

Facebook始めました!レシピ集更新中!
レシピ集

糖尿病ニュース

糖尿病になりました

PAGETOP