食事で予防

糖尿病患者さんが食事で摂りたい栄養素

食事制限は糖尿病の治療の一環ですが、食事のカロリーだけを制限すればいいのではなく、必要な栄養素を過不足なく摂ることが大切です。

ここでは、どの栄養素をどれだけとれば良いのかご紹介します。


覚えておきたい5大栄養素の主な働き

栄養素は、炭水化物糖質・たんぱく質・脂質が3大栄養素、ビタミン・ミネラルを加えたものが5大栄養素です。
これらの度の栄養素が不足しても摂り過ぎても糖尿病には良くありません。


炭水化物
 炭水化物=糖質+食物繊維の総称。
 主に生命維持や活動のためのエネルギー源として利用される栄養素です。
 穀類、芋類、一部の野菜類や種実類、果物に含まれています。


たんぱく質
 主に体を作るもととなる栄養素です。
 筋肉、血液、骨など体の構成成分です。
 肉、魚介、卵、乳製品、大豆製品に含まれています。


脂質
 高エネルギーを生み出す効率の良いエネルギー源です。
 細胞膜や血液の成分としても重要な栄養素です。
 植物油やマヨネーズなどの油脂やごまやアーモンドなどの多脂性食品に含まれています。


ビタミン・ミネラル
 主に体の調子を整えるもととなる栄養素です。
 3大栄養素の代謝を円滑に行わせる働きや血管、皮膚、粘膜などの健康を保ちます。
 野菜や、海藻、きのこなどに含まれています。

 

参考:栄養の基本がわかる図解辞典;成美堂出版


バランスのとれた栄養素の配分とは?

栄養素のバランスを整えるために糖尿病食では、炭水化物を総カロリーの50~60%、たんぱく質は標準体重1kgあたり1.0~1.2g(1日約50~80g)、脂質を25%以下とするのが目安です。

この目安は、ご飯、麺、パンなど穀類を主材料とするお料理を全体の半分、肉、魚、卵、大豆製品などを主材料とするお料理を大皿1品、野菜や海藻類、芋類などを主材料とする料理を小皿2品にすると整います。


また詳しく知りたい方は『糖尿病食事療法のための食品交換表(第7版)』が参考になります。
80kcalを1単位として、食品1単位分の重さ(g)を示しています。
参考URL:http://www.kyowa-kirin.co.jp/diabetes/meal/


栄養素の配分のために食事で守ること

・主食、主菜、副菜をそろえて食べる
 主食は主にごはん、パンなどの炭水化物、主菜は肉、魚などのたんぱく質、副菜はビタミン・ミネラルを含む野菜です。
 主食、主菜、副菜のどれが欠けても栄養バランスが崩れてしまいます。


・主食の摂り過ぎに注意
 ごはんやめん、パンなどの主食となる食品は、主にエネルギー源となるものです。
 摂り過ぎると炭水化物の割合が上がり、総カロリーの50~60%が守れなくなります。
 大盛りやおかわりはNG。
 ラーメンとチャーハンなど炭水化物の重ね食いにも注意しましょう。


・たんぱく質の目安
 主菜になるたんぱく質食品は脂肪の多い食品を選ぶと栄養素のバランスが乱れます。
 目安量は、卵なら1個、豆腐なら1/2丁、肉なら低脂肪のものを50~70g、魚1切れ70~100gくらいです。


・野菜は積極的に摂取する
 野菜が主材料の副菜は、2品にすると栄養素のバランスが整いやすくなります。
 不足しがちな野菜は1食あわせて100g以上摂るようにしましょう。


・同じ調理法を重ねない
 主菜と副菜を炒め物にする、毎食揚げ物にすると油の摂り過ぎになります。
 また、毎食副菜は煮物にすると塩分の摂り過ぎになりがちです。
 煮る、焼く、炒める、揚げるなどできるだけ違う料理法にしましょう。
 主菜が油を使った料理なら、副菜はお浸しや酢の物などを組み合わせると栄養素のバランスが自然と整います。


バランスのとれた食事

糖尿病食は食品の種類はできるだけ多くとり、栄養素が偏らないようにすることが大切です。
脂質が多い食品を多くとると、脂質異常症となり動脈硬化が進行するリスクが高くなり、食塩の量が多いと、高血圧の原因となり糖尿病腎症や網膜症を引き起こす可能性があります。

このような合併症予防のためにも無理のない範囲で、適正な食事療法を続けていきましょう。

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