食事で予防

糖尿病とも関わりの深い「動脈硬化」。早めが吉!の予防法は?

さまざまな生活習慣病の症状でもある「動脈硬化」。糖尿病と同じく、進行するまで自覚症状が出づらいと言われています。また、糖尿病患者さんの場合は、動脈硬化をより進行させやすいため注意が必要です。

ここでは、動脈硬化とはどんな状態なのか、またその予防法について見ていきたいと思います。


動脈硬化ってどんな状態のこと?糖尿病患者さんは要注意

私たちの体は、心臓から出ていく血管である動脈によって、新鮮な血液として全身に酸素や栄養を運びます。動脈は心臓から勢いよく流れる血流に耐えるため、その血管壁は健康な場合、丈夫でしなやかさがあります。

血管は、加齢とともに弾力を失い、硬くなっていきます。また血管壁にコレステロールや中性脂肪などが沈着することによって、血管壁が分厚く硬くなり、しなやかさを失って「動脈硬化」が起こります。進行すると、脳卒中や心筋梗塞など命に関わる重篤な病気を起こしかねず、「サイレントキラー」という異名を持つほどです。


<動脈硬化が原因で起こる病気例>

  • 脳梗塞
  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 閉塞性動脈硬化症     など

また、糖尿病を患っていると常に高血糖状態となり、血管にダメージを与える原因となります。さらに糖尿病の場合は、高血圧や高脂血症(脂質異常症。血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が多くなりすぎる病気)を併発していることが多いため、動脈硬化を進行させやすく、特に注意が必要です。


動脈硬化を未然に予防しよう!普段の生活でできること

気が付かないうちにひそかに進行してしまう動脈硬化。また、加齢とともにある程度誰でも進行するものなので、健康な人でも普段の生活で予防を心がけたいところです。
動脈硬化を起こす原因は、糖尿病以外にもたくさんあります。今、健康で症状がなくても、生活習慣を見直し、少しでも改善に努めることが大切です。


<動脈硬化を起こす原因>

  • 偏った食生活
  • 肥満
  • 喫煙
  • 高血圧
  • 高血糖
  • 高脂血症
  • 加齢
  • 遺伝
  • ストレス     など

<動脈硬化予防のために普段からできること>


・【食事】動物性脂肪(「飽和脂肪酸」)の摂取を控える
肉やチーズなどに多く含まれる動物性脂肪(特に「飽和脂肪酸」)は、血管壁に溜まって動脈硬化を進行する原因となる中性脂肪やコレステロールの値を上げやすいため、控えめにしましょう。
ただ、同じ動物性脂肪である「不飽和脂肪酸」は、中性脂肪やコレステロール値を下げる働きがあります。たんぱく質や動物性脂肪を摂るときは「不飽和脂肪酸」を多く含む青魚を選ぶと良いでしょう。


・【食事】野菜(食物繊維)を多く摂取する
野菜に多く含まれる食物繊維にも、中性脂肪やコレステロール値を下げる働きがあります。また、脂質の酸化を防いで動脈硬化を予防する働きもあります。いろいろな野菜を取り合わせて1日350g以上(※)、食物繊維は1日25g以上を目標に摂りましょう。


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・【食事】塩分の摂取を控える
塩分の摂り過ぎは高血圧を招きます。高血圧になると血管への負荷が大きくなるため、動脈硬化の原因の一つとなります。動脈硬化予防のためには、1日6g未満が目標。商品によってはナトリウム量の表示しかされていないものもありますが、次の式で食塩相当量を求めることができるので、チェックする習慣をつけましょう。

 ◎ 食塩相当量(g) = ナトリウム量 (mg) × 2.54/1000


・【運動】適度な運動を習慣付ける
運動は、脂肪の燃焼や血圧の低下、血糖値の低下など、動脈硬化にも関わりのあるリスクの改善に役立ちます。ウォーキング、水泳など、体に無理のない軽い運動から始めましょう。できれば毎日、週3回以上、1日30分程度を目指しましょう。
ただし、糖尿病や高血圧などを発症している場合や、体力に不安がある場合は、医師に相談してから行うようにしましょう。


・肥満を解消する
肥満は、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの病気を併発するリスクが高く、これらの病気が互いに悪影響を及ぼしてしまうことがあります。特に内臓脂肪が蓄積するメタボリックシンドロームの場合には、早めに食事の見直しや運動などによって肥満を解消するよう努めましょう。


・禁煙する
喫煙することによって、LDL(悪玉)コレステロールが血管壁に溜まりやすくなるだけでなく、HDL(善玉)コレステロール(血液中の余分なコレステロールを肝臓に運ぶ役割がある)を減少させてしまい、動脈硬化を進行させてしまいます。また高血圧も招くため、喫煙している人は禁煙を、喫煙していない人も受動喫煙はできるだけ避けるようにしましょう。


・アルコールの摂取を控える
アルコールは「酒は百薬の長」という言葉もある通り、一時的に血圧を下げたり、HDL(善玉)コレステロールを増やしたりといった健康に良い側面もあります。しかし、長い間大量の飲酒を続けていると高血圧のリスクが高まります。また、アルコール飲料に含まれる糖質や、おつまみの食べ過ぎによるカロリー過多も懸念されますので、飲み過ぎには注意しましょう。


活性酸素が、動脈硬化や糖尿病のリスクを高める!?

「活性酸素が老化を促す!?」「活性酸素が癌の原因に!?」などといったことを耳にしたことがあるかもしれません。
ただ、活性酸素は完全な悪者ではなく、体内で細菌やウイルスと戦う大切な役目を持っています。


その一方で、活性酸素は体内のたんぱく質と反応し変性させたり、遺伝子と反応して突然変異を起こさせることがあります。
その結果として、動脈硬化やがん、老化、糖尿病、認知症などさまざまな疾患にかかりやすくなると考えられているのです。


<活性酸素を増やさないためには>

  • 栄養バランスのとれた食事や適度な運動を心がける
  • 抗酸化作用のある栄養素(ビタミンC、ビタミンE、βカロテン、ポリフェノール、カテキンなど)や、それが含まれる食べ物(野菜、くだもの、赤ワイン、ココア、緑茶など)を摂る
  • 紫外線を浴びすぎない
  • タバコ、アルコールを控える

動脈硬化は自覚症状に乏しい。普段から予防を心がけて

動脈硬化は、糖尿病と同様に初期症状はほとんどありませんが、加齢とともに少しずつ進行していきます。糖尿病をはじめとするさまざまな疾患からも悪影響を受けるため、リスクとなる疾患があれば早めにきちんと治療し、普段から規則正しい生活を送るよう心がけましょう。


  • 参照・参考
  • [21] 動脈硬化 | 血管・血液 | 循環器病あれこれ | 国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
  • 【お知らせ】「野菜たっぷり 350( サン・ゴー・マル )」運動宣言 | お知らせ | 公益社団法人 日本栄養士会
  • 減塩食について | 減塩食について | 治療・療法について | 国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
  • 動脈硬化の症状とは?命の危険につながる動脈硬化の診断方法や治療法などの基礎知識まとめ 【Welbyメディア】
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