【医師監修】糖尿病予備群?!今日から取り入れられる、糖尿病予防に効果的な食品とは?

厚生労働省の「2012年国民健康・栄養調査結果」によると、糖尿病が強く疑われる人は、950万人、病気の可能性を否定できない「糖尿病予備群」は1,100万人。 今や誰もが他人事ではない糖尿病ですが、食事や運動、睡眠など基本的な生活習慣を適切にすることで予防をしていくことができます。

ここでは、糖尿病予防の基本である食事において、効果的と言われている食品や逆に糖尿病のリスクを上げる食品に注目して、そのワケや栄養価について解説していきます。

糖尿病予防の食事の基本と、摂り過ぎNGの食品&積極的に摂りたい食品

糖尿病予防の食事の基本は、1日の摂取カロリーを守り、栄養バランス良く食べることです。

<3大栄養素>

  • 炭水化物(1日の摂取カロリーの50~60%)
  • たんぱく質(標準体重1kgあたり1.0~1.2g)※標準体重についてはこちらを参照
  • 脂質(炭水化物、たんぱく質のカロリーの残り)

<体の調子を整える栄養素>

  • ビタミン
  • ミネラル

※これは糖尿病患者さんの食事療法の基本も同様ですが、糖尿病腎症など合併症がある場合には栄養素配分が変わることもあるので、医師や管理栄養士の指示に従ってください。

またこの他のポイントとして次のことも大切。

  • 食塩摂取量を減らす。(1日男性8g未満、女性7g未満)
  • コレステロール、飽和脂肪酸を多く含む食品を控えめにする。
  • 食物繊維を多く摂取する。(1日20~25g)

どの栄養素も、極端な過不足は健康に良くありません。ポイントを踏まえながら、「適切に」食べることが重要です。摂り過ぎに特に注意したいのが、次のような食品です。

◆摂り過ぎNGの食品

・レトルト、出来あいものの惣菜、インスタント食品など、調理加工食品
脂質や食塩が多く含まれるものが多い。利用する場合は、食品の栄養成分表示を都度確認し、栄養が偏らないように注意する。

・アルコール飲料
糖質が多く含まれたり、おつまみで脂っこい物、味の濃い物などを食べ過ぎたりすることにもつながりやすい。また飲み過ぎは肝臓に負担をかけるなど、糖尿病以外にも健康に悪影響を及ぼす場合があるのでほどほどに。

・くだものの缶詰、干しくだもの(ドライフルーツ)
缶詰や干しくだものは砂糖が多く含まれ、生のくだものよりも栄養価が低いことも。食べ過ぎには注意が必要。

・し好飲料、アイスクリーム、ジャム、煮豆、菓子パン、菓子類
これらには砂糖や脂肪がたくさん含まれるため、血糖値や中性脂肪を上げやすい食品。なるべく控えめに。

◆積極的に摂りたい食品

・食物繊維を多く含む食品
食物繊維には、便通の改善、血糖値の上昇を防ぐなどの効果があります。また、特に水溶性食物繊維は血中コレステロールの上昇を防ぐ働きがあるため、動脈硬化の予防にも有効です。

≪食物繊維を多く含む食品≫
○きのこ、海藻類
えのきだけやしめじ、マッシュルームなどのきのこ類、こんぶ、わかめ、ひじきなどの海藻類は食物繊維が豊富な食品。しかもとても低カロリーなので、量を気にせずたっぷり食べられるのでGOOD。

○野菜類
ピーマン、にんじん、ほうれん草などの緑黄色野菜、白菜、キャベツ、なすなどの淡色野菜も食物繊維が豊富。さらに、βカロテン、ビタミンCなど、健康には欠かせない栄養素もたっぷり。野菜は1日350gを目標に、その1/3以上を緑黄色野菜で摂るようにしましょう。

○玄米、発芽玄米、ライ麦パン、全粒粉パン、とうもろこし
精白米より玄米や発芽玄米、白パンよりライ麦パンや全粒粉パンの方が食物繊維やビタミンなどの栄養素を豊富に含み、血糖値を上げづらい食品。またとうもろこしも食物繊維、ビタミン・ミネラルが豊富。カロリーはその他の穀物とさほど変わりませんが、主食をこれらの食物繊維を多く含む食品で摂るのがおすすめ。

・不飽和脂肪酸や大豆製品
青魚や大豆に含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを下げる働きがある。また納豆、豆腐などの大豆製品は、良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを豊富に含み、血糖上昇がおだやかなので、カロリーに注意しつつ積極的に摂りたい食品。

・血糖値の上昇をおだやかにするトクホ商品
「トクホ」は一定の効果が国に認められている商品。あくまで普段の食事のバランスを保った上で、補足的に利用するのが◎。血糖値の上昇をおだやかにする機能で、トクホ認定を受けている成分は、「難消化性デキストリン」「グアバ葉ポリフェノール」「小麦アルブミン」「豆鼓エキス」「L-アラビノ-ス」。お茶やタブレットなどの商品がある。

糖尿病予防に効果的?!ウワサの食品や栄養成分

次に、糖尿病に良いと言われるウワサの食品を見てみましょう。

・ほうれん草の「チラコイド」 で食べ過ぎ防止
身近な葉物野菜であるほうれん草に含まれる「チラコイド」という成分。食物の消化・吸収を遅くし、食欲を抑えることができると注目を集めています。食べ過ぎによる血糖値の上昇や肥満が気になる方に特におすすめ。

・「たまねぎ氷」は血糖値を下げる?!
一度加熱したたまねぎをミキサーでピューレ状にして凍らせた「たまねぎ氷」。さまざまな料理で活躍するだけではなく、血糖値を下げる、抗がん作用、便秘解消などの効果が期待されています。

・えのきだけの「キノコキトサン」で悪玉コレステロール、中性脂肪を下げる
えのきだけに含まれる「キノコキトサン」は、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、糖尿病でも注意したい動脈硬化の予防が期待できます。「たまねぎ氷」同様に加熱してピューレ状にし「えのき氷」にするとキノコキトサンを取り込みやすくなります。

「これを食べていれば大丈夫」はない!基本はカロリーと栄養バランス

糖尿病予防に役立つ食品についてさまざまなことをお伝えしてきました。
しかし、「これさえ食べていれば大丈夫」「これさえ食べなければ問題ない」ということはありません。
糖尿病予防の食事の基本は、1日の摂取カロリーを守ること、栄養バランス良く食べることです。

その上で、いろいろな食品に興味関心を持ち、上手に日々の食生活に取り入れていけると良いですね。

参照・参考
「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」の報告書を取りまとめました |報道発表資料|厚生労働省

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